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2010年9月28日 (火)

クラプトンの「枯葉」

 エリック・クラプトンの新しいアルバム「CLAPTON」の最後に、名曲「枯葉」(AUTUMN LEAVES)が収められている。六五という齢を重ねてきたからこそ、選曲し、歌い、演奏できたのだろう。そういうことをしみじみと感じさせてくれる。

Autumn_leaves_2   旋律は崩さず、自然に淡々と英語で歌い進める。若ければ線を崩したりしたはずだが、そういうものを余分として削いだ歌唱。
 声は渋みを増している。
 ベースとドラムスがリズムを刻み、キーボード、そしてクラプトンのギターもからむ。
 間奏部の彼のギターも音は少なめだ。
 歌を終えたあと、今度はギターで静かに歌いあげる。弦を後ろにしているが、ギターは抑え気味で、その抑制感がかえって深い味わいを表出している。六〇代だからこそなしえた演奏だろう。

 元祖イヴ・モンタンのフランス語の「枯葉」もよい。ステファン・グラッペリの軽妙な中に哀しさを漂わせたヴァイオリンもよい(「Afternoon in Paris」。スコット・ラファロ、ポール・モチアンとしなやかに疾駆するビル・エヴァンスのピアノもよい(「Portrait in Jazz」)。そこに、クラプトンのブルージーな「枯葉」が加わった。心と体に滲みてくる。

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