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2010年9月28日 (火)

クラプトンの「枯葉」

 エリック・クラプトンの新しいアルバム「CLAPTON」の最後に、名曲「枯葉」(AUTUMN LEAVES)が収められている。六五という齢を重ねてきたからこそ、選曲し、歌い、演奏できたのだろう。そういうことをしみじみと感じさせてくれる。

Autumn_leaves_2   旋律は崩さず、自然に淡々と英語で歌い進める。若ければ線を崩したりしたはずだが、そういうものを余分として削いだ歌唱。
 声は渋みを増している。
 ベースとドラムスがリズムを刻み、キーボード、そしてクラプトンのギターもからむ。
 間奏部の彼のギターも音は少なめだ。
 歌を終えたあと、今度はギターで静かに歌いあげる。弦を後ろにしているが、ギターは抑え気味で、その抑制感がかえって深い味わいを表出している。六〇代だからこそなしえた演奏だろう。

 元祖イヴ・モンタンのフランス語の「枯葉」もよい。ステファン・グラッペリの軽妙な中に哀しさを漂わせたヴァイオリンもよい(「Afternoon in Paris」。スコット・ラファロ、ポール・モチアンとしなやかに疾駆するビル・エヴァンスのピアノもよい(「Portrait in Jazz」)。そこに、クラプトンのブルージーな「枯葉」が加わった。心と体に滲みてくる。

2010年9月 2日 (木)

『続東京下町散歩』

Sitamatisanpo1_5     絵地図師の高橋美江さんが下町を歩き、土地の人と交流し、写真を撮り、そしてお得 の絵地図をまとめあげるシリーズの第二弾。
  一番の魅力は各エリアごとに見開きで紹介される絵地図だが、街の住人のなかにすいーっと入っていく散歩師・絵地図師としての著者のキャラクタが、下町の粋と人情を引きだし、勢いのある文を生む。写真、イラストと相俟って、楽しく味わい深い下町案内となっている。以前取材でお会いしたときにいただいた名刺に置かれていたキャッチコピー、「真面目に不良」の精神が各頁の隅々にまで息づいている。

 今回は、
 京橋・八重洲
 亀戸
 深川
 月島・佃
 銀座
 王子
 高輪
 柴又

Sitamatisanpo2  絵地図でありながら、道路や方向は実際の地図の縮尺をきちんと踏襲しているので、距離感を正確につかめるのも特色。
 小生が暖簾をくぐるような安呑屋、昔ながらの居酒屋も、ちゃんと地図に書きこまれている(銀座の秩父錦、深川の魚三、月島の魚仁など)。
 巻末には、ぱっと開く実物絵地図(長野善光寺)が付いている。
  (新宿書房刊 1,800円)

※ちなみに、前巻の『東京下町散歩』のエリアは以下のとおり。
 浅草表玄関
 浅草観音裏
 お茶の水・神保町
 本郷
 向島
 日比谷・有楽町
 根岸
 谷中

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