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2008年9月 8日 (月)

大塚英志+東浩紀『リアルのゆくえ』

 大塚英志と東浩紀の何回かの対談をまとめたもの(講談社現代新書)。
 サブタイトルは「おたく/オタクはどう生きるか」。

 あとがきに、東さんが「なぜ大塚氏はぼくにこんなに苛立つのだろう」と疑問を呈している。大塚氏にはそれなりにあるのだろうが、たしかに大塚さんの猛烈な追及ぶりにやや退けてしまう。
 東氏のあとがきに附記されているところによると、「印刷二日前に大塚氏より申し出があり、氏のあとがきは削除された。また、同氏の提案により、同時に、第一章の三割ほどと本書全体に配された注のすべてが削除された」とのこと。
 なにやら最後の最後でずいぶんと乱暴な措置がとられたようだ。

 論議が多少噛みあっていたように感じられたのは、今年の秋葉原無差別殺傷事件直後の7月の対談をまとめた終章。

 で、東さんはここで「世代間闘争」について触れている。
 同事件に触れて、若い人はとにかく怒っているのだが、その妥当性はともかく、そういう現実が意外に知られていないことを指摘する。

 「先日『ロスジェネ』のシンポジウムがあって、そこで赤木智弘氏が『加藤容疑者は老人の多い巣鴨に突っ込むべきだった』という発言をして喝采が起きる一幕がありました。そういう発言が自然に出てくる状況がある」

 東さんは、そのあたりに危機を感じとって警告を発している。
 若者の一部にそういう物騒な発言があるのだとすれば、怒りや不満をぶつける先を間違えている、としかいいようがない。
 同時に、わたしも含め人生後半を迎えたひとたちも、世代を超えた視線をより意識するべきだと思う。

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