« 今年初の「床」 | トップページ | 京都の本屋さん »

2006年7月 8日 (土)

「ロハス」の「自由化」をめぐって

Lohasnews

○「ロハス」は商標登録申請されていた

 少し前に朝日新聞に「ロハス」=LOHASについて、面白い記事が載っていた。
 ロハス(LOHAS)が二つの企業によって商標登録申請されていたという。
 ひとつはスローライフや最近ではロハスをコンセプトにした雑誌「ソコトト」を出版するトドプレス。もうひとつは三井物産。

「ロハス」ということば、2年ほど前からだろうか、日本で聞くようになった。かつてサイトでの解説を引っ張ってくれば、以下のようになる。

===========
ロハス=LOHASとは、Lifestyles Of Health And Sustainability の頭文字をとった造語で、健康な生活、地球環境の持続可能性を重視しようとするライフスタイルということになる。アメリカの社会学者ポール・レイさんと心理学者シェリー・アンダーソンさんが提唱する。
===========

 その概念に起業家が賛同し、アメリカではマーケティング用語として広がる。
 日本ではしばらく前から雑誌で目にしたり、ラジオで耳にしてきた。とりわけ雑誌「ソトコト」あたりは、いわばその牽引者だった。
 記事では、この「ロハス」については、「ソトコト」を出版するトド・プレスが商標登録を2年前に出願した。そして三井物産もそれに続いた。こうして「ロハス」を使用しようとする他企業から商標使用料をとれると踏んだ。
 少し遅れた電通は、ロハスは一般名詞だから宣伝文句に使うだけなら商標権侵害にならないだろうと、ある家電メーカーの製品に「ロハス」を使い始めた。これにたいして、トドと三井物産側が「不快感」を示し、以降「ロハス」を広告に使うのを敬遠するようになったという。こうして他の大手企業もそれに続いたという。

 「ロハス」の露出が抑えられると、結局、トド・三井物産側にとっても好ましいことではないと、この春から、両者は商標使用料をとるのを諦めた、という。
 こうして遅まきながら「ロハス自由化」のときが訪れ、大手企業らは商品開発に力を入れようと動きだしている。
 こんな経緯だ。

○記事にあるロハスの意味

 この記事を読み、おさえておきたいことがいくつかある。
 火付け役の雑誌版元と大手商社が商標登録をして「ロハス」ビジネスで儲けようとしたこと、「ロハス」のコンセプトがものを購入する「消費」という視点に絞られてとらえられていること、大手の企業戦略に載らなければ「ロハス」ということばも露出、「流行」にならない、ということなど。

 所詮「ロハス」も日本では企業ベースでの動きでしかないということ。ここにも、なんでも呑み尽くし自己増殖しようとする資本制の力をみることができるし、ぎゃくにそれに呑まれなければ流行りにもならないということ。

 こうした事実を挙げれば、すぐに想定される言説がある。なんでもビジネス(商売)にして儲けようとする企業への批判だ。それはいつも変わらぬ光景である。
 こうした企業批判を着地点にして、利潤追求する企業の汚れからは自立した「心」や「良心」を表出して安住する姿勢。なにもこれを否定することはないけれど、それは、ビジネスとしてひと儲けしようとする企業や動きと、じつは構造としては表裏一体にすぎないのではないか。

 このあたりについてはもう少し詳しく論じるべきだろう。
 (重くなるので、以降はこちらへ)

豊田舎>徒然にスロー

« 今年初の「床」 | トップページ | 京都の本屋さん »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/75319/2547726

この記事へのトラックバック一覧です: 「ロハス」の「自由化」をめぐって:

« 今年初の「床」 | トップページ | 京都の本屋さん »

2016年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近のトラックバック

無料ブログはココログ