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2006年5月 4日 (木)

ブッカー・リトル

 休日の朝、ブッカー・リトルのアルバムを流す。
 彼のアルバムで一番好きなのは、「BOOKER LITTLE」。ワンホーンでブッカーのトランペットが哀しく、きれいなラインを描くので好きだ。決して甘く流れずに凛とした立ち姿。もちろんベースのスコット・ラファロの参加もいまとなっては奇跡のよう。

 でも、京都の部屋にはそのアルバムはないばかりか、そもそも誰のアルバムであれ、CDというものがほとんどない。
 東京からもってきた数枚のCDのうちの1枚が、ブッカー・リトルの2枚のアルバムを合体した輸入もの。他にないし、ジャズを聴きたいときはそれをかけることになる。 
 ジョージ・コールマンをフィーチャリングした「BOOKER LITTLE AND FRIEND」と、「BOOKER LITTLE 4 & MAX ROACH」が合わさっている。
 聴きこむと、ワンホーンの「BOOKER LITTLE」にひけをとらない。

 仕事を終えたあと寝る前、あるいは朝、たまにこのCDをかける。
 ブッカー・リトルは、朗々と歌い、あるいは疾駆する。テナーのジョージ・コールマンが負けじと続き、トロンボーンのジュリアン・プリースターも呼応する。
 テナー、トロンボーンとで奏でる、調和をあえて少しだけ外した音の層が、哀しく美しい。ハーモニー、リズム、展開……、たぶんこれはあえてフリージャズへの破裂へ踏み込むことをよしとしないところでとどまったぎりぎりの美しさなのだろう。だからこそ、美しく哀しく、それでいて甘くならない。安定した調性とメロディーラインを壊し、それでいて美しくもある、ひとつの極み。
 半世紀を経た今でも、新しさを失わない。ブッカー・リトルは23歳、活動したのはたしか3年ほどで亡くなっている。
 1961年夏の録音。

 ブッカー・リトルらが奏でる音の重なりが、部屋から見える鞍馬山、北山の稜線へと流れていく。皐月。

 自転車で鞍馬口通を西へ。堀川紫明から堀川北大路をへて、大徳寺へ。特別公開の興臨院へ。以前一度入った塔頭。

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 京都駅へ向かう前、京都御所の定番ベンチに座り、iPod。ザ・ゴールデン・カップスの歌が流れる。皐月晴れにふさわしくないはずの「過ぎ去りし恋」「ルシール」「長い髪の少女」。でも、これほど澄みきった青空には、サウンドが突き抜けてすっきり響く。

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