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2006年4月23日 (日)

梅田望夫『ウェブ進化論』をめぐって

Websinka3

○Web1.0から2.0へ

 マイクロソフトのビルゲイツさんのことをもう古いと斬る『ウェブ進化論』。なかなか面白いことが書かれている。

 著者の梅田望夫さんによると、インターネットの世界、現在はWeb1.0だが、いま2.0への地殻変動が起こりつつあるという。
 Web2.0の特徴のひとつは、ネットユーザをこれまでのように受動的なサービス享受者ととらえるのではなく、能動的な表現者ととらえて、積極的に参加してもらうしくみの世界をいうよう。
 日頃ユーザとしてネット世界にいて、ぼんやり感じていること、その先のことを明確に言い切っている。

○チープ革命・オープンソース

 キーワードがいくつか並んでいる。
 まずは「チープ革命」。
 あらゆるIT関連製品のコストは、年率30から40%下落する。たとえば、これまでプロでないとなかなか手にできなかったコンテンツ制作の道具も格安で用意できるようになった。要するにプロでないどんな人間でもさまざまなメディアの表現手段を手にできるようになってきたということだ。コンテンツでも玉石混交の世界の出現でもある。
 つぎに「オープンソース」。
 あるソフトのソースコードが無償で公開され、不特定多数のひとがその開発に参加できる。UNIXがその例。

 こうして、インターネット、チープ革命、オープンソースの三つを著者は「次の一〇年への三大潮流」と定義している。
 そしてこの三つが相乗効果を起こし、次のような三大法則のルールを生み出し、ネット世界は発展し始めたという。
 第一法則:神からの世界理解
 第二法則:ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏
 第三法則 無限大×ゼロ=サムシング、あるいは、消えて失われていったはずの価値の集積
 ※第一の「神の視点」についてはあとで触れよう。

○ロングテールの可能性

 ロングテール現象については、出版界の例がわかりやすい。そもそもこの業界では、ごくわずかの大ベストセラーが業界売上の多くを占め、その他の圧倒的多数の商品はわずかしか売れず、業界全体売上に占める割合も少ない。
 視点を変えれば、とるに足らない80%は無視し、重要な20%に力を投入せよ、それこそが経営効率を高める、とふつう考えられてきた。
 ところが、今進んでいるWeb2.0の世界では、わずかしか売れない、膨大な数の「取るに足らない」80%(ロングテールと呼ばれる)を売る事業モデルが生み出されつつある。
 じじつアマゾンドットコムは、売上の三分の一前後をリアル書店が在庫を持たない、このロングテール商品から上げているのだという。

 そしてグーグルは、自分たちはロングテールを追求する会社だと宣言したという。
 これは大量生産・大量廃棄を旨とする(せざるをえない)スタイルに風穴を開ける画期的な事態ともいえる。事実、それはスモールビジネスと個人ビジネスのインフラを用意するものと、グーグルの経営者は考えている。
 とすれば、効率を重視すれば大量生産・大量消費にならざるをえない社会のあり方に、別のスタイルを導入することにもつながる。大量生産依存からの脱却ともいえる。
 販売・流通の革命は、もちろん生産と消費のあり方にも影響を及ぼす。

(以下はこちらへ)
 徒然にスロー

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» 「ウェブ進化論」を読みました [戦略財務LLP ★☆★税務・法務・労務総合事務所の日常★☆★]
『ヤフーはメディア』 『グーグルはテクノロジー』 「ウェブ進化論」という本に書かれているフレーズの一部です。 [続きを読む]

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